【香芝市議会】喫煙所問題・懲罰問題で暗躍する川田ひろし議長とは
はじめに
私は全国の受動喫煙問題に関する議員発言をTwitter上で紹介する活動をしています。
香芝市議会では2021年12月、市役所などの公共施設敷地内に喫煙所の設置を推進する決議が可決され、市の敷地内禁煙対策が後退したとの報道がなされました。私は当初、設置賛成派・反対派議員の発言を紹介する程度の目的で調査をしていたのですが、調査を進めていく中で市議会の実態が徐々に浮き彫りとなり、看過できない問題も見えてきたため、今回のブログ執筆に至りました。冒頭の画像はその相関図を簡潔にまとめたもので、矢印内のソースなどについては順を追って紹介していきます。
市役所への喫煙所設置問題
発議者は非喫煙者の新人
喫煙所設置の発議者は意外にも、非喫煙者の新人・眞鍋亜樹(まなべあき)議員でした。決議案のタイトルこそ「健康増進法の適正な運用と更なる増進を求める決議(案)」として、まるで非喫煙者に寄り添った内容であるかのように思えますが、実態は公共の場所への喫煙所設置を推進する内容です。
【資料】健康増進法の適正な運用と更なる増進を求める決議(案)
香芝市においては、速やかに望まない受動喫煙の防止の更なる推進のため、屋外分煙施設等の整備の設置を行う適切な措置が講じられなければならないと判断する。
質問をはぐらかす眞鍋議員
2021年12月17日の定例会で、眞鍋議員は前述の決議案を発議し、各議員からの質問を受けることになります。清川希代子議員は、決議案に書かれている内容では喫煙所の設置場所が不明確であることを指摘し、「市役所等の公共施設ではなく、公共の場所への設置を求める決議案か」「議会棟への設置はしないのか」と質問をします。しかし眞鍋議員はその質問に答えることなく、直前の答弁を繰り返すなどしてはぐらかしてしまいます。その後も清川議員は再質問を行いますが、明確な回答を得られることなく、最終的に質問回数制限を超えてしまったため逃げ切られてしまいました。
そこで助け船を出したのが筒井寛議員。「市役所、福祉センター、保健センターも含むのか、含まないのかを明確にお答え下さい」と質問をしたことで、眞鍋議員はようやく「含み…ます」と認めることとなります。
高圧的に訂正を求める議長
眞鍋議員の回答を受け、筒井議員と清川議員は反対の立場から討論を行います。しかし、筒井議員が「市役所、福祉センター、保健センターに喫煙所を設置することを求める決議案については賛成しかねる」と発言したところ、反対討論がまだ終わらぬうちに、川田裕(川田ひろし)議長が口を挟みます。
「勝手に決めつけたらあかんわ」
「法律に決まってるから、あかんとこは。それを君が何、保健センターや福祉センター、子供のいてるとこまで設置するって、それは法律で駄目ってなってんねんから含まれないやん、そんなん。だから、全体の禁止されてないところの設置しか当然合理的な判断できないですよ。何を、勝手に決めつけたらあかんって。勝手に決めつけたらあかんって。法律で駄目なんやから、決議文が法律を上回ることできないから、そうでしょう。いつも決めつけ過ぎなんですよ何でも。訂正してください」
筒井議員は困惑しながらも、「市役所、福祉センター、保健センターについても含むとの答弁をされましたので、それについては賛同しかねる」と訂正をすることで難を逃れました。
(※注)
改正健康増進法では、市役所の屋外に喫煙所を設置することも例外的に認められているため、決議内容に市役所が含まれていたとしても法律を上回るということはありません。
仮に法律を上回っていると考えたのであれば、川田議長は眞鍋議員が「含み…ます」と発言した時点で注意すべきであり、眞鍋議員の発言を受けた筒井議員に対して「勝手に決めつけたらあかん」ときつく当たるべきではないでしょう。
ただこの時点では、川田議員が「議長として中立的な立場で注意をした」のか、「設置反対派の筒井議員を疎ましく思って注意をした」のか、明確な判断はつきませんでした。そのため、その真意を確かめようと追加調査を続けたことが、本ブログ記事を執筆するきっかけとなります。
眞鍋議員による反撃
結局、喫煙所設置の決議案は賛成10:反対5で可決されてしまいます。しかし、この件に反発した市民から、市の公共施設敷地内に喫煙所を新設しないことを求める請願が提出されました。そこで請願の紹介議員である筒井議員が、2022年3月14日の総務建設委員会で代表として質問を受けることになります。
同委員会での眞鍋議員の質問は「(筒井議員は)自分の戒めのために活動しているのか」「喫煙者がゼロになればいいという考えで活動しているのか」など、過去の筒井議員の発言の言葉尻にツッコミを入れるような非建設的な質問が数多くありました。
また、最後に眞鍋議員は「私の第一種施設に設置してくださいという発言はありましたか」と質問し、筒井議員が「その趣旨の発言があった」と回答しても、「あったかなかっただけお答えください」「どのように読み取ったかについては触れておりません」と執拗に同じ質問を繰り返していました。眞鍋議員が、市役所を含む公共施設に喫煙所の設置を推進する決議案を出したことは事実なのですが、「市役所に設置してくれとは言ってない」というスタンスは崩したくないのだと思われます。
川田議員による詰問
同委員会では、川田議員も筒井議員に対し、語気を荒げながら質問を行います。川田議員は質問の際、最初に数分間の一人しゃべりを行い、最後にざっくりとした質問をするというスタンスなので、質問内容が非常に分かりづらく、委員長からも「もう少し説明を短くお願いします」と注意を受けるほどでした。
川田議員からの詰問は続き、筒井議員は質問の意図を必死に解釈して回答しますが、川田議員からは「そんなことは聞いてない」とヤジを入れられてしまいます。それでも筒井議員は回答を続け「川田委員の質問にしっかり答えたつもりであります」と述べたところ、傍聴席から拍手が起こるという場面もありました。(本当は禁止ですが…)
なお川田議員自身は、一言で出来る質問をダラダラ話す議員のことを皮肉交じりに批判しています。
【#市民の声】
— 川田ひろし (@kawata_hiroshi) 2022年9月22日
本日の市民の会話で、決算委員会のライブ中継をご覧の方がいた。市民の苦情として、一部議員の質疑が何を言っているのか、全く分からず、簡単に一言で言える事を、ダラダラ話す議員に注意しろと!あんなの素人より酷いと。聞いていて苦しくなったと。誰だろう?
やはり設置賛成派だった議長
同請願の採択の際、反対派議員が「異議あり」と唱えたため討論が行われます。中井議員と清川議員が請願に賛成の立場から討論を行いましたが、異議を唱えた議員の中から反対討論を行う議員はいませんでした。反対討論は一切行われなかったにもかかわらず、採択では反対多数(川田、眞鍋、芦高、河杉)により請願は不採択とされてしまいます。
川田議員は本会議で議長を務めている関係上、これまで「賛成」「反対」の意思を示していませんでしたので、ここで初めて喫煙所設置に賛成の立場であることが明らかになった形となります。その後も川田議員は、筒井議員に対して「余りにも拡大解釈して意味不明だった」「原理が滅茶苦茶」とTwitter上で酷評しており、反対に眞鍋議員が喫煙所設置に奔走する姿については賛同するツイートを繰り返し「内容は正論!」と絶賛しています。
【投稿】川田議員が筒井議員を批判する様子① - Twitter
【投稿】川田議員が筒井議員を批判する様子② - Twitter
【投稿】川田議員が喫煙所設置に賛同する様子① - Twitter
【投稿】川田議員が喫煙所設置に賛同する様子② - Twitter
設置場所は最後まで示さぬまま
眞鍋議員は、2022年3月3日の定例会においても「市役所に設置してくれとは言ってない」というスタンスを貫きます。また同年3月24日の定例会で眞鍋議員は、前回の決議案の一部誤りを修正したものを再度提出しますが、清川議員・筒井議員から改めて「第一種施設を含むのか」と問われても、前回同様「公共の場所に求めるものでございます」と回答になっていない回答ではぐらかします。
【資料】健康増進法の適正な運用と更なる増進を求める決議(案)
このような曖昧な答弁が終始続いていたにもかかわらず、決議案は賛成9:反対6で再度可決されてます。
最終的に喫煙所設置に賛成した議員。
最終的に喫煙所設置に反対した議員。
川田議員も報道陣から「設置場所を示すべきではないか」と質問を受けますが、眞鍋議員と同様に「市が議案を提出すればよい」というスタンスでした。
市役所への設置反対にも異議
2022年6月14日の総務建設委員会では、「香芝市役所敷地内に喫煙場所を設置しないことを求める請願書」として、具体的に「市役所」と場所を指定した請願が市民から提出されます。
【資料】香芝市役所敷地内に喫煙場所を設置しないことを求める請願書
こちらも眞鍋議員が「異議あり」と唱えたため討論が行われますが、前回の請願同様、反対討論がないまま反対多数(川田、眞鍋、芦高、河杉)により不採択とされてしまいます。眞鍋議員はこれまで「市役所に設置してくれとは言ってない」というスタンスを貫いていましたが、この請願に反対するということは、実質的に「市役所に設置してくれ」と言っているのと同義と捉えられます。仮にそうでないとすれば、なぜ反対されているのか市民は全く分からない状態になってしまうので、眞鍋議員は説明責任を怠っているという話になってしまいます。
実際に、市民提出の請願に異議を唱えたにもかかわらず、反対理由を説明することもせず不採択とする姿勢については、市民からも問題視されています。
【資料】香芝市議会議員は市民に対する説明責任を負うことを確認する請願書
市民から提出された請願第2号に対し、眞鍋議員から「異議あり」の発言で討論となりましたが、賛成討論意見は有りましたが、異議を唱える反対討論意見は全く発言されることなく、その後、委員会採決にて請願第2号は不採択となりました。
議員の責任として、丁寧な議論と説明が求められているにも関わらず、市民提出の請願書へ異議を唱えておきながらの無発言は、香芝市議会への市民の不信感を募らせるものであります。
データ的には喫煙者の方が長生き?
なお川田議員は、2021年9月15日の決算特別委員会において「吸っている人のほうが長生きしているじゃないですか、データ的には」という発言を残しています。
公的機関がそのようなデータを発表したという話は聞いたことがないので、川田議員がどのデータを見てこのような発言を残したのかは不明です。可能性として考えられるのは、「喫煙率が下がっているのに肺がんが増えている」という武田邦彦理論ですが、この理論は既に論破され尽くされています。
【参考】喫煙率が下がっているのに肺がんが増えているのは、なぜ? - 禁煙センセイ.com
喫煙は多くのがんや疾患の危険因子であることは、今や世界的に常識レベルで広まっていると思いますので、残念ながら川田議員は喫煙の害に対する知識が乏しいと言わざるを得ません。万が一「喫煙者の方が長生き」という公的機関のデータを見つけた方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけると幸いです。
受動喫煙防止条例の発議者は現市長
現市長である福岡憲宏市長は、市議時代に「香芝市受動喫煙防止条例」を発議した当事者であり、他会派への協力も求めつつ奔走した結果、全会一致により可決されることとなります。2018年の制定により、香芝市役所から喫煙所は撤廃されました。
福岡市長は、今回の喫煙所設置の決議を受け「市役所内に喫煙所をつくるべきではないと考えている」と表明したものの、「議会の決議は重く、何らかの措置を講じなければならない」としており、市民と議会の板挟み状態となっている様子が窺えます。自身が発議して制定された条例が、現在の議会により蔑ろにされているのですから、その心情は察するに余りあるところです。
懲罰動議問題
発端となった発言
2021年12月14日の福祉教育委員会において、川田議員が「以前、政治倫理条例の観点から問題がありまして」と切り出し、議員が国民健康保険料や生活保護の窓口に同行することは禁止されている趣旨の説明を行いました。そして「その根拠となるのが…」として根拠を示そうとしましたが、根拠となる条文を見つけられなかったのか、10秒間の沈黙の後、「これは香芝市政治倫理条例です」として冒頭と同じ内容を繰り返します。
この様子に疑問を感じた青木恒子議員が「政治倫理条例の何条に入ってるんでしょうか」と質問したうえで「議員に対する圧力と感じた」「ある意味ちょっとパワハラのように聞こえたから言ってる」と指摘。それに対し、川田議員が「思ったらなんでも言っていいのか!」と応戦したところで暫時休憩となります。
なお政治倫理条例には決まりとして明文化はされていないようです。
懲罰動議の連発
一連の流れについて問題視した一部議員が、青木議員の発言について「何を勘違いしたのか、発言者に対し侮辱又は名誉棄損と受止められる恐れのある発言を行った」「インターネットライブ中継を行っている最中にも関わらず、公然と誹謗中傷と思える発言を全国に発出した」(原文ママ)などと解釈し、懲罰動議を発議します。
なお懲罰対象となった言動は、「圧力」「パワハラ」といった発言だけではなく、「何条に入ってるんでしょうか」と質問したことにまで及ぶようです。
【資料】青木恒子議員に対する懲罰動議(令和3年12月16日)
しかし青木恒子議員は、突如たり議長に質疑または意見を行う暴挙とも言えるような行為を働き、委員会の秩序を乱す行為であることは言うまでもなく、正当正義な意見に対する圧力をかけた行為と受止めるものである。
青木議員は、議会より懲罰を課されても陳謝を拒否したため、その後も執拗に懲罰動議を連発されることとなります。
【資料】青木恒子議員に対する懲罰動議(令和4年3月2日)
【資料】青木恒子議員に対する懲罰動議(令和4年3月24日)
【資料】青木恒子議員に対する懲罰動議(令和4年6月8日)
【資料】青木恒子議員に対する懲罰動議(令和4年6月23日)
最初に懲罰動議を発議したのは5名ですが、2回目以降は8名の議員により発議されています。
発議したのは下記議員。(※赤字は1回目から継続して発議している議員)
中谷議員(維新)が入っていないことを除けば、最終的に喫煙所設置に賛成した議員と同一です。
SNS上でも晒し者状態に
眞鍋議員に至っては、5回目の懲罰動議を提出後、「懲罰特別委員会のこれまで」と題したまとめ画像を作成し、Twitter・Facebook・Instagramで拡散しています。青木議員のことを匿名で紹介するといった配慮もなかったため、青木議員は全国の晒し者状態となってしまいます。逆に、「侮辱又は名誉棄損と受止められる恐れのある発言」を受けた当事者であるはずの川田議員のことは何故か「他議員」として匿名で紹介していました。
【投稿】眞鍋議員がまとめた「懲罰特別委員会のこれまで」 - Twitter
【投稿】眞鍋議員がまとめた「懲罰特別委員会のこれまで」 - Facebook
【投稿】眞鍋議員がまとめた「懲罰特別委員会のこれまで」 - Instagram
奈良地方裁判所による判決
青木議員は、度重なる陳謝文の朗読の懲罰について「内心の自由に反する内容だ」として、4回に渡って朗読を拒否します。その結果、2022年8月18日の懲罰特別委員会において、青木議員に対し「8日間の出席停止」の処分を下すことが賛成多数(下村、中山、眞鍋)で認められました。なお処分に係る審査については、賛成派議員の意向が反映され秘密会で行われたため、どの議員がどのような提案をしたのかは不明です。
青木議員は、議会の処分は不当として、同年8月24日に処分の差し止めを求め奈良地方裁判所に提訴します。その結果、同年9月1日に奈良地裁は「内心の自由に関わる」として青木議員の訴えを認め、処分を差し止める決定を下しました。
【記事】香芝市議への出席停止処分 仮差し止め認める決定 奈良地裁 - NHK
【記事】陳謝文拒む共産市議の訴え認め、処分差し止め 地裁、議長批判めぐり - 朝日新聞
議長の独断で即時抗告
処分差し止めのニュースが全国を駆け巡ると、報道内容に納得のいかない川田議員は「取材すら受けていない」「なぜ僕が映ってる?」「内容も正確でないのでは?」「何か恣意的なニュースに感じる」「BPOにも聞いてみる」と怒涛の抗議を行います。ある弁護士から「あなたが違法な懲罰動議の張本人だからでは?」という指摘された際には「私は議長であり、一切の表決権行使も発議権行使もしていない立場」「何が張本人なのですか?」と述べ、自身は懲罰動議に無関係であることを主張しています。
【投稿】報道に不満な川田議員の様子 - Twitter
【投稿】弁護士に反論する川田議員の様子 - Twitter
しかしその後、川田議長は9月8日付で即時抗告の申し立て書を大阪高等裁判所へ提出しました。抗告は議会として行っているにもかかわらず、他の議員に意見を聞くこともなく、川田議長の独断で行われたようです。
過去にも出されていた懲罰動議
香芝市議会では、過去に筒井議員に対しても懲罰動議が出されています。懲罰理由は「香芝市議会基本条例」のことを「違法な議決により制定された条例」と表現したことが「条例に賛成の意を表した議員に対する侮辱」と解釈されたことです。香芝市議会では、条例のことを悪く言うだけでも「議員に対する侮辱」と捉えられるようなので、特に少数会派の議員は、より慎重な発言が求められそうです。
【資料】筒井寛議員に対する懲罰動議(令和3年11月30日.)
「違法な議決により制定された条例に基づく議会改革推進委員会にその任を引き継ぐということなのであれば、それは認められるものではない」との発言は、地方自治法第133条に規定する、議員に対する侮辱と考えます。違法と断定することは、香芝市議会基本条例に賛成の意を表した議員に対する侮辱であり、ひいては、同条例を公布した市長をも侮辱する行為であります。
懲罰動議を発議したのは下記議員。
こちらについては、最終的に喫煙所設置に賛成した議員と完全に同一です。
なお筒井議員は、2021年12月17日の定例会において陳謝を行ったため、青木議員のように全国的な問題に発展することはありませんでした。
川田議員の人間関係
眞鍋議員のことを目にかける
川田議員は、2021年に初当選を果たした眞鍋議員と木下議員の新人研修を担当しています。特に同一会派(無所属の会)でもある眞鍋議員のことはかなり目を掛けている様子が窺え、Twitter上では事あるごとに眞鍋議員のことを絶賛しています。
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi 真鍋」の検索結果 - Twitter
(※川田議員にTwitterをブロックされている方には表示されませんのでご注意ください)
また、眞鍋議員のTwitterからも川田議員への感謝の言葉が度々寄せられており、2人の信頼関係の強さが窺えます。
【検索結果】「from:@GFcJvynMf8BkVUP to:@kawata_hiroshi」の検索結果 - Twitter
市長には敵意むき出し
反面、福岡市長に対しては何故か敵対視しており、敵意むき出しで市長を糾弾するツイートを連発しています。もちろん、市長の実績を称えるようなツイートは全くと言っていいほどありません。
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi 市長」の検索結果 - Twitter
中には一般匿名市民と一緒になって市長を貶している姿も多く見受けられ、政治批判を超えた誹謗中傷レベルの発言も散見されます。一時期は「嘘つきメガネ」というワードがお気に入りだったようでした。
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi 嘘つきメガネ」の検索結果 - Twitter
自民党関係の政治家を応援
川田議員は日本維新の会に所属していたのですが、2018年に除名処分を下されており、現在は無所属で活動しています。
【記事】扱い巡り対立鮮明 - 離党勧告で波紋/政治団体「なら維新の会」 - 奈良新聞
そのため、どこの政党を応援しても問題ない立場ではあるのですが、最近はとりわけ自民党関係の政治家を応援することが多いようです。
・佐藤啓(参議院議員、自民党)
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi (@sato_kei_nara OR 佐藤啓)」の検索結果 - Twitter
・並河健(天理市長、自民党天理支部顧問)
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi (@namikawa_ken OR 並河)」の検索結果 - Twitter
・亀田忠彦(橿原市長、自民党推薦)
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi (@kamedatadahiko OR 亀田)」の検索結果 - Twitter
考察
以上までは、ソースに基づく事実に、私自身の若干の感想を交えて紹介してきました。
ここから先は、私の推測や感想の部分が大きくなっていきますのでご了承下さい。
川田議員はヘビースモーカー?
川田議員の喫煙習慣について、ネット上からは情報を探し出すことは出来ませんでした。しかし、本ブログ記事の執筆に先立って、Twitterで冒頭の相関図画像(初版)を投稿した際に、香芝市議会について詳しい方々から情報提供をいただくことができました。その際、精度の高い情報を複数いただくことが出来たため、川田議員がヘビースモーカーであることはほぼ間違いないと考えています。
他会派議員への新人研修の是非
前述のとおり、川田議員は2021年に初当選を果たした新人議員を対象に新人研修を行っています。現在は、眞鍋議員(無所属)、木下議員(自民)の2名ですが、初回は清川議員(維新)、青木議員(共産)も含めた新人4名全員が参加していました。
【投稿】川田議員による新人議員研修の様子 - Twitter
他の議会でどのような新人研修が行われているのかについては詳しくありませんが、イチ議員である川田議員が、他会派の新人議員も含めて研修を行っている様子は非常に違和感を覚えます。本来、議員同士は対等な立場で意見をぶつけ合うべきだと思うのですが、議員同士で新人研修を行うことにより、自然と上下関係が生まれてしまい、川田議員の考えに反対であっても反対意見を出しづらくなってしまう環境に置かれてしまいます。青木議員に対する懲罰動議の連発についても、川田議員への忖度が働いたのではないかと疑念を持たざるを得ません。
議員同士で懲罰を与えることの是非
司法試験に合格しなくても議員にはなれるので、議員が人を裁く公平公正な判断が出来るとは限りません。ましてや、同僚議員は選挙戦を戦うライバル同士です。2021年の選挙では、青木議員は16人中16位当選、眞鍋議員は16人中14位当選であり、次期選挙を戦う上でも当落線上を争う存在となります。眞鍋議員は青木議員に対する懲罰動議を発議することで、青木議員が懲罰にかけられたという事実を市民に周知することが出来るため、ライバルへのマイナスイメージを植え付けることが可能となります。
眞鍋議員がそこまで思いを巡らせていたかどうかは分かりませんが、今回のように懲罰動議を連発することにより次回選挙を優位に戦える状況を作り出せる中で、議員に公平公正な判断を委ねることは難しいのではないかと思います。
ところで、川田議員が筒井議員に言い放った「いつも決めつけ過ぎなんですよ何でも」というセリフは、インターネットライブ中継を見た人に対し「筒井議員はいい加減な議員なんだ」という印象を抱かせてしまいます。これは筒井議員に対する「侮辱又は名誉棄損と受止められる恐れのある発言」であったり「インターネットライブ中継を行っている最中にも関わらず、公然と誹謗中傷と思える発言を全国に発出した行為」と感じるのですが、青木議員に懲罰動議を出した8名の議員は、この発言について何も感じていないのでしょうか?
懲罰動議の中で名誉毀損?
青木議員が「圧力」「パワハラ」と発言したことや「何条か?」と質問した行為について、1回目の懲罰動議の発議者(河杉、下村、上田井、芦高、眞鍋)は、たった2ページの中で下記のような様々な言い回しを用いて、青木議員の行為が悪質であったと表現しています。
- 侮辱又は名誉棄損と受止められる恐れのある発言
- 議長に質疑または意見を行う暴挙とも言えるような行為
- 正当正義な意見に対する圧力をかけた行為
- 公然と誹謗中傷と思える発言を全国に発出した行為
- 香芝市議会の品位を貶める行為
- 正当な議長の意見等に対し、無礼の言葉や人身攻撃等と感じさせる一方的な発言
- 委員等に対し失礼極まりない行為
- 議員として議会等の紀律を乱す行為
- 公然と侮辱または名誉棄損とも思える発言
- 香芝市議会の団体意思の決定に対する背信
- 議会の紀律から鑑みても、秩序を乱すもの
- 公然と発言する内容ではなく、議員の行為規範に反するもの
- 公然と侮辱または誹謗中傷等と受止められ真実の証明のない事由を適示すること
- 公序良俗に反する行為
また「何を勘違いしたのか」といった他の公的文書ではなかなか見かけない攻撃的な表現も用いられており、青木議員の行動が常軌を逸していると表現したかったものと思われます。ここまでに関しては、名誉毀損か否かは捉え方次第ということになるかもしれませんが、明らかな名誉毀損と思われる文章が下記の箇所。
議員が遵守しなければならない香芝市議会議員政治倫理条例及びその基準すら青木恒子議員は一切の認知もしていない様子であり、
前述のとおり、政治倫理条例や政治倫理基準には「同行禁止」という内容は明文化されていないため、青木議員は同条例をいくら読んでも記載がないことに疑問を抱き、「何条か?」と質問するに至ったと解釈することができます。そのような経緯を考慮せず「一切の認知もしていない」と断言することは、青木議員に対する明らかな名誉毀損ではないかと思われます。
青木議員の立場上、この件で提訴まですることはハードルが高いかもしれませんが、「名誉毀損だ」と指摘した懲罰動議の中で名誉毀損を犯していたのであれば前代未聞級の出来事なので、問題提起のためにもぜひ取り上げていただきたいところです。
実質的な連立状態
下記の表は、2021年の市議選後に行われた審議についての賛否状況を繋ぎ合わせたもので、自民党・公明党・無所属の会・中谷議員(維新)の賛否をピックアップしたものとなります。
自民党と公明党が連立を組んでいることは周知の事実かと思いますが、そこに川田議員が率いる無所属の会(眞鍋、小西)が自公に追随している様子が窺えます。諮第1号だけは眞鍋議員が個人的な思いから反対をしているものの、それ以外については自公と完全に同一の賛否を示しています。
また中谷議員も、初期こそは自公と対立する賛否を示していたこともありますが、直近では同じ維新の清川議員と賛否が分かれることも多く、自公に追随する様子が窺えます。中谷議員は、川田議員が同じ維新に所属していた頃に非常に好意にしてもらっていた恩義があるようなので、そのことも影響しているのかもしれません。
【検索結果】「from:@kawata_hiroshi 中谷市議」の検索結果 - Twitter
このように、自民党:3名、公明党:3名、無所属の会:2名(川田議長を除く)、中谷議員の9名によって実質的に過半数が確保されている状態であり、どんなに曖昧で不誠実な答弁をした議案であろうが、憲法違反と思われる懲罰を提案しようが、数の論理で可決されてしまうという状況にあるようです。
情報の更新について
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参考資料
■香芝市公式ホームページ
議員名簿
議員提出議案
議会だより
■香芝市議会 インターネット中継
(令和3年) / 決算特別委員会 / 9月15日(水)
(令和3年) / 福祉教育委員会 / 12月14日(火)
(令和3年) / 12月第7回香芝市議会定例会 / 12月17日(金) 4日目
(令和4年) / 3月第1回香芝市議会定例会 / 3月3日(木) 一般質問 2日目 無会派 眞鍋 亜樹 議員
(令和4年) / 総務建設委員会 / 3月14日(月)
(令和4年) / 3月第1回香芝市議会定例会 / 3月24日(木) 4日目
(令和4年) / 総務建設委員会 / 6月14日(火)
(令和4年) / 懲罰特別委員会 / 8月18日(木)
■会議録検索システム
香芝市 令和 3年 9月15日 決算特別委員会 09月15日-01号
香芝市 令和 3年12月14日 福祉教育委員会 12月14日-01号
香芝市 令和 3年第7回12月定例会 12月17日-04号
香芝市 令和 4年第1回 3月定例会 03月03日-03号
香芝市 令和 4年 3月14日 総務建設委員会 03月14日-01号
香芝市 令和 4年第1回 3月定例会 03月24日-04号